カモメのはぐれ旅

健康オタクが日本と世界を走る。SixStar Finisher達成(2023/9)

書棚『マラソンのエネルギーマネジメント』

久しぶりとなった書棚は、
これまた久しぶりのハードカバーです。
(Kindle版が無かったため)

マラソンのエネルギーマネジメントー少ない糖をうまく使うために
マラソンのエネルギーマネジメントー少ない糖をうまく使うために
大修館書店

著者は、東大で長年研究の傍ら
陸上選手のサポートも務める現役ランナーです。


まずは基本として、
糖からエネルギーを作り出す仕組みを
嚙み砕いて説明した後は、


体内の糖だけでは足りないので、
いかに補給し、また効率よく走るため
トレーニングを考えるべきかについて、
研究を元に述べられています。


トレーニング理論の本ではないので、
その点を理解して読むことが重要です。

LT値を高めることの重要性

vo2max(最大酸素摂取量)も大事だが、
マラソンはLT値以下で走るスポーツなので、
LT値をいかに高めていくかが大事


という主張は、もっともだと感じました。


※LT=「比較的長時間走れるきつさ」
くらいの理解で良いと思います。


しかし、普段のトレーニングで
LT値以下でしか走っていなければ、
高めることは難しいです。


エネルギーを生み出すミトコンドリアが
遅筋繊維に偏っていれば、
マラソン後半のエネルギー産生が難しくなるので、


速筋繊維を鍛える=スピード系トレーニング


の重要性も説かれています。


レペティションやウインドスプリントといった
無酸素に近いトレーニングは、


・ランニングエコノミーの改善
・速い動作の獲得


といった目的がありますが、


速筋繊維に刺激を入れることで、
ミトコンドリアの活性を促す


という側面もあると理解しました。


一方、、


サングラスを「顔を隠すもの」として、
選手は顔を見せて応援をもらうべき、


と述べているのですが、


眼病や紫外線対策としての側面が
全く考慮されていないので、
専門外のところは狭量さを感じました🙄


それ以外の点は参考になりました。

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