今、改めて学びたい。絶対王者キプチョゲの「敗者の弁」
その圧倒的な勝率と世界記録から、
マラソン史上最高のランナーとして
地位を確立したキプチョゲ選手。
キプチョゲ選手を応援してきた
自分としては、
今の輝きは、
2020年の”敗北”があってこそ
と思っています。
改めて見返すと、2020年ロンドンマラソンでの
ゴール後インタビューには、
多くの感銘と示唆を与えてくれます。
その①「勝負の世界」のルールを受け入れる
サムネイル画像を見てわかる通り、
キプチョゲ選手は、連勝ストップ後とは
思えない程穏やかな表情をしています。
連勝や、史上初となる同大会5勝目が途切れ
内心は落胆していると思うのですが、
それを一切出しません。
人間性が素晴らしいことはもちろん、
「これが勝負の世界」
(=勝つこともあれば負けることもある)
という、厳然としたルールを
受け入れているからこそ
できることだと思います。
昔、読んだ本にも
「負けたくなければ勝負をしないこと」
「負けた以上は相手の努力を称え、受け入れること」
と、心に残っていたセリフを思い出しました。
②逆境でも自分を信じ続ける
インタビューでは、「これで終わりなのか?」
といった直球の質問もされているのですが、
キプチョゲ選手は即座にそれを否定し、
まだできると明言しています。
30代後半になり、連勝が途切れたことで
「ここまでか・・・?」
と、他から思えてしまうような時でさえ、
キプチョゲ選手は揺らぎませんでした。
この心の強さが、キプチョゲ選手の強さだと思います。
根底には、
No Human Is Limited(人間に限界はない)
という信念と、自分への信頼があるからこその
発言ではないかと感じました。
そしてその発言通り、
再び「連勝街道」に戻り、五輪を連覇し
今年の世界記録更新に至る訳ですが、
この自分への深い信頼なくしては
成し得なかったと思います。
時にある敗北を受け入れ、
しかし自信を失わず、
目指すものに向かって努力を続ける。
簡単なようでいて、非常に難しいことです。
困難に直面している時こそ、
思い出したいエピソードです。